ペット繁殖インストラクター資格は、交配の方法、特定の犬種別繁殖の注意点、猫の繁殖方法、食事管理など、主に犬猫の繁殖に関して学び、資格取得後はインストラクターとして活躍できるようになります。
ペットを家族として迎える人が増えていますが、動物の繁殖、流通を担うブリーダーは欠かせない存在です。
この記事では、ペット繁殖インストラクター資格を習得する事で得られる知識等について、少し詳しくまとめました。
より詳細な内容は資格公式サイトをご覧ください。
主にペットの繁殖を手掛ける仕事をブリーダーといいます。
ブリーダーの仕事は動物の繁殖だけではなく、展覧会やショーなどに参加する人もいます。
このショーなどで入賞すると、自分の犬舎の価値があがり、賞を取った犬が産んだ子犬は価格が上がります。
この様にブリーダーにも多様な目的がありますが、いずれにしても生き物と接し、1頭だけでなく親子、兄弟など多頭飼育となる為、非常に神経を使う仕事です。
動物の繁殖、販売を主な仕事として選択した場合、子供が産まれれば産まれるほど、成功すると考えてしまいがちです。
しかし相手は生き物なので、無謀な行為をしてしまうと、親犬猫が病気になる場合や、多頭飼育状態となって、面倒を見切れなくなる事もあります。
また犬種や猫種によってかかりやすい疾患もある為、予防に努め、常に注意しなければなりません。
犬種別かかりやすい疾患
チワワ | 水頭症、膝蓋骨脱臼、気管虚脱 |
ミニチュアダックスフント | 椎間板ヘルニア、皮膚病、耳の疾患(外耳炎、内耳炎) |
柴犬 | 皮膚病、外耳炎 |
コーギー | 椎間板ヘルニア |
ラブラドール&ゴールデンレトリーバー | 皮膚病、耳の疾患(外耳炎、内耳炎、耳疥癬) |
ポメラニアン | 水頭症、鼠経ヘルニア、膝蓋骨脱臼 |
猫種別かかりやすい疾患
ノルウェージャンフォレストキャット | 糖尿病、熱中症、毛珠症 |
アメリカンショートヘア | 心臓病 |
マンチカン | ヘルニア、外耳炎、変形性関節症 |
アビシニアン | 血液の疾患、肝臓病、皮膚病 |
ロシアンブルー | 尿結石、末梢神経障害 |
ペルシャ | 肝臓病、皮膚病、目の疾患、心筋症 |
ブリーダーは動物の命を扱う仕事なので、動物に対して愛情と責任がなければ成り立ちません。
動物は痛くても苦しくても、声を上げられないので、常に寄り添い見守る必要があります。
ブリーダーは、常にこの事について考え、動物の置かれている環境を整えなければいけません。
動物の立場に立ち、人間が動物に対して痛みや苦痛を与えず、飼育されている動物の生活の質を向上させるという考えです。
動物福祉、家畜福祉と訳される場合もあります。
快適性に配慮した家畜の飼養管理という定義ですが、ブリーダーにとっても守るべき事柄です。
ブリーダーはペットショップとは違い、犬舎などを開放している場合が多いので、親や子犬の状態を飼い主に直接見せられるのです。
その為、飼い主を希望する方へ、経験や資格を活かし、様々なアドバイスができるのです。
その際に、飼い主となる人の心構えや、最後まで飼育できるのかも確認できます。
途中でけがや病気になっても、最後まで家族として面倒が見られるのか?最期の瞬間を看取る事ができるのか、いわゆる終生飼育できるかという点は大切なポイントです。
自ら愛情をかけて育ててきた子犬、猫が、どの様な環境で育ってゆくのか案ずる事もブリーダーとして必要です。
販売を目的としたブリーダーの場合、子犬や子猫を売らなければ仕事が成り立たなくなります。
しかし、人気の高い犬種などに目を向けるあまり、親犬が増えてゆき、やがて手に負えない状態になる事があります。
また自らが病気などにかかり、ブリーダー業を辞めなければならなくなった時、増えすぎた動物を放置したりして逃げ出すブリーダーがいます。
それをブリーダー崩壊といいます。
自分の手に負えないほどの数を飼育し、子供の数ばかり増やす事を考えていては、いつ崩壊してもおかしくはありません。
しかし残念ながら、その様なブリーダーは常に存在するのです。
光の当たらない、グレーな部分を知る事もブリーダーとして成功する近道でしょう。
ペット繁殖インストラクター資格を取得すると、自宅やカルチャーセンターなどで講師として働けるようになります。
資格を活かし、自らブリーディングに携わった経験を伝えたいという気持ちがある方にはおすすめです。
また、不幸な動物を生み出さないという気持ちを忘れずに、同じ道を目指す方へ伝える事も大切な仕事といえます。
当記事を参考にして、ペット繁殖インストラクター資格取得をめざしてみてはいかがでしょうか。