ペット介護インストラクターは、高齢や病気により介護が必要となったペットの介護に関する知識を有し、指導を行える資格です。ペット介護インストラクターは、ペットの介護の専門的な知識を持ち、ペットのQOLの向上のための指導を行います。
現在、ペットの介護に関する資格は公的なものはありませんが、ペットの高齢化にともない、今後需要が増えると予想されます。
ペット介護インストラクター資格は、動物に携わる職業全般で生かせる知識体系です。
これらの職業では、ペット介護インストラクターの資格があると有利になります。
ペットの高齢化にともない、ペットの介護に悩む人も多いことから、ペット介護の講師として活動できるようになります。
ペットは高齢になると様々な症状が現れます。
このような症状がペットに現れると、戸惑う飼い主さんも多いものです。
ペットが高齢になると、これまでと同じようなお世話はできません。
いきなりペットの介護をするといっても、難しいでしょう。
ペットが元気だった時と、全く違った対処法をしないといけないので、基本的なことから学んだほうがペットにとっても安心です。
そこで、まず次のような介護の基本的なことを指導します。
飼い主は、愛するペットのために介護を頑張りすぎてしまうこともあるので、ペット介護インストラクターは、飼い主の様子にも気を配り、ペットと飼い主が安心して暮らせるようにアドバイスをします。
ペット介護インストラクターは、ペットの状態だけでなく、飼い主のケアも行うカウンセラーのような側面もあります。
ペットを飼うと決めたら、ペットの介護をする覚悟も必要です。
平成25年9月、動物愛護法の改正により、動物の飼い主は、その動物が命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」の責任があることが法律上明記されました。
もちろんペットを飼い始めたら、命が終わるまで大切にするのは当然のことですが、医学の発達にともない、晩年は介護が必要になるペットも多いことをまず学んでおくべきでしょう。
介護は、高齢のペットだけの問題ではありません。若くても事故や病気で急に介護が必要になることもあるのです。
ペットを飼い始めてすぐにできることは次のような内容です。
動物の介護について学び、知識を得ることで、たとえ急に介護が必要になったとしても慌てることはありません。
準備を万全にしておくことは、ペットにとっても飼い主にとっても幸せなことです。
しかし、ペットを飼う時にはその愛くるしさから、介護が必要になるかもしれないとは想像もつかない方が多いでしょう。
動物にも晩年には介護が必要であることを広く知らせることも、ペット介護インストラクターの大切な仕事の一つです。
ペット介護インストラクターは、トリマーの仕事とセットにするといいでしょう。
トリマーは、ペットの体に定期的に触れ、ペットの全身の状況をより的確に把握出来るようになるからです。
同じトリミングサロンに通うペットも多いので、ペットの変化にも気づきやすいでしょう。飼い主と会話する機会も多く、ペットについての相談もしやすくなります。
さらに、開業すると介護が必要なペットの自宅へ行き、介護の観点からペットに負担がないようにトリミングができるようになります。
介護が必要なペットは、トリミングに連れていくこともままならないので、トリマーとペット介護インストラクター、両方の資格を持っていると活動の幅が広がります。
ペット介護インストラクターは公の資格ではありませんが、この資格によってペットに関わる施設への就職が有利になります。
ペット介護インストラクターの就職先とおよその年収は下記の通りです。
職種 | 年収 |
ペット介護士 | 約250万円 |
ペットシッター | 約220万円 |
ペットショップ店員 | 約200万円~400万円 |
動物病院の介護士 | 約300万円~350万円 |
就職先の種類にもよりますが、ペット介護インストラクターとして稼げる金額は、およそ年収200万円~400万円のようです。
ペット介護インストラクターは、独立し開業も可能です。開業によって、これ以上の年収を稼ぐ可能性もあります。
ペット介護インストラクターは、ペットの介護の専門家です。
ペットの介護に関する幅広い知識を持ち、ペットの介護に悩む飼い主さんを指導できるようになります。
ペットの介護は、ペットを飼っていたら誰にでも起こる問題です。
ペットが若いうちから介護の問題について知っておいてもらうために、広く介護の現実を知ってもらうことも大切な仕事です。
ペット介護インストラクターは、ペットと飼い主さんの両方の幸せのために、正しい介護を指導する、やりがいのある仕事でしょう。