ペットトリミングを行うトリマーは、犬や猫などのカット、シャンプー、爪切り、耳掃除などを行う動物の美容師です。ペットトリミング資格は、トリマーとして、ペットショップやペット美容院で働く際に、大変有利な資格となります。
トリマーになるのに資格はいりませんが、仕事内容は多岐に渡る為、確かな技術が必要です。
その為、トリマー養成スクールや専門学校に通い、技術と知識を身に付けたり、ペットショップやペットサロンで働きながら、先輩などから教わる方法もあります。
店舗で働いたり、個人で開業したりする上でも、ペットトリミング資格の取得によって、その専門知識を有している証明となります。
トリミングが必要な犬、猫などに接するのが主な仕事となります。
またペットショップで働く場合は多種多様な動物と接する事になります。広い範囲の動物が好きという事も大切です。
また顧客の動物を預かり、トリミングする事になります。
確実なトリミング技術がなければ、トラブルに発展しかねません。
また犬のカットにもたくさんの種類や流行があります。トリミング技術を常に向上させようというプロ意識も求められるのです。
犬の場合、トリミングの必要な犬種とそうでない犬種が分かれます。
上毛と下毛の両方の被毛が生えている「ダブルコート」と、下毛がない「シングルコート」があり、シングルコートの犬がトリミングを必要とします。
トリミングを定期的に行い、毛をカットしなければ、生涯伸び続けてしまいます。
トリミングを必要とする主な犬種
ブラッシング→被毛を整え、血流を良くし、美しい毛と健康な地肌を保ちます。
爪切り→人間と同じく、犬の爪も伸びます。犬の爪には途中から血管が通っている為、傷つけると出血を起こす為、慎重にカットする必要があります。
歯磨き→野生の狼の様に、骨をかみ砕く事のなくなった家庭犬は、通常の食事で歯垢が溜まります。犬の場合、三日放置すると歯石に代わるので細めなメンテナンスが必要です。
耳掃除→特に、耳が垂れている犬種の場合、耳の中が蒸れて、外耳炎になりやすいです。また耳垢も溜まる為、耳掃除が必要です。
肛門腺絞り→肛門腺に分泌物が溜まりますが、排泄時に排出される場合と、排出されないまま肛門腺に溜まってしまう犬もいます。
その場合、定期的に絞ってあげる事で肛門腺が破裂する事や、炎症を起こすのを防ぐのです。
シャンプー→短毛種の場合でも、被毛には日々の汚れが蓄積されます。清潔を保つ為にはシャンプーが必要です。
犬、猫と暮らす時には、ノミやダニ対策が必要です。
犬の場合、日々の散歩の際に草むらや茂みに潜む、ノミの成虫、幼虫、卵が付着し、犬の体に寄生、または室内に持ち込まれる事も多いです。
猫の場合、外に出ない事も多いですが、人の服や靴などに付着したノミが身体に寄生してしまう事もあります。
ノミ、ダニが人間に引き起こす病気
マダニが媒介する疾患 | 症状 |
バベシア症状 | 発熱・貧血 |
日本紅斑熱 | 頭痛・発熱・倦怠感 |
Q日本紅斑熱 | 高熱・呼吸器症状・肺炎・慢性肝炎・心筋症 |
ライム病 | 丘疹・発熱・関節痛・心膜炎・顔面神経麻痺 |
エールリヒア病 | 発熱・頭痛・倦怠感・呼吸困難 |
人間に感染すると、この様な重篤な病気になる可能性があります。予防する為にも、定期的にトリミングが必要です。
ペットトリミング資格を取得すると、自宅やカルチャーセンターで講師としての活動の道もひらけます。
ペットショップで働く事だけではなく、トリマーとしてトリミングのアドバイザーとしての活動も大丈夫です。
トリマーとして就職する目的の方だけではなく、自宅でのトリミング方法を知りたい人もいるので、資格を活かして適格なアドバイスもできるようになります。
また、自宅などでトリマーとして開業したい方の為に、お店を開く為のノウハウや、アドバイスができる、トリマー開業インストラクターという資格もあります。
ペットブームの昨今、ペットトリミング資格を習得すれば、就職先も広がります。
ペットトリミング資格のうち、以下の二つの資格が特におすすめです。
ペットトリミングアドバイザーとして、家庭の犬や猫のトリマーについて、基礎的な知識・トリミングの手順の知識を有していることが認定されます
トリマー開業インストラクターとして、トリミングに関する知識や、トリマーを開業する為の知識を有している事が証明されます